水色の枠の写真の歯を見てください。左の写真は金属の詰め物(以下In)の下にムシ歯があり、黒く透けています。右の写真はムシ歯が進行して、歯が欠けています。このような状態になると、範囲が大きいため、保険治療で白く修復する材料:コンポジットレジン(以下CR)では収縮量が大きくなり、安定しにくくなることがあります。そのため、CRで対応できないむしばはInで対応することとなります。
CRとInでは歯への結合様式が全く違います。当院ではセメントの劣化が危惧されるInよりも歯と接着させるCRで対応するため、むしばの早期発見、早期治療を心がけ、治療後のむしば予防にも取り組んでいます。
①の写真でむしばがあることを説明し、治療を進めて行くこととなりました。患者様には分かりにくいので、②の写真でどこにどういうむしばがあるのか説明しました。
表面のエナメル質は中の象牙質よりも硬いので、むしばは繁殖しやすい象牙質の中で暴れます。一般的にはむしばは黒いイメージですが、実は薄い茶色のむしばの方が最近の活動力が高く、象牙質をかなり破壊していることが多いです。
③の写真でむしばを全て取っていることを説明しました。エナメル質をできるだけ残しています。④が終了時の写真です。患者様にはどこがむしばだったか分からないと言われました。
このように当院では何をするにしても、患者様にわかりやすいよう写真を撮って、一緒に見ながら説明しています。