京都 四条烏丸の歯科医院 RIMO dental clinicの院長 小川智功です。
上の前歯をきれいにしたいと患者さんがご希望されました。
前歯三本は神経の処置が施されており、メタルの土台が入っていました。セラミックは透明感があるものなので、内側から徹底的に治療しないと、審美的な結果が得られない事があります。患者さんに説明し、同意頂けたので、メタルの土台をファイバーのものに置き換えました。左側のメタルの土台は幅径の狭い側切歯の割に太いメタルポストが入っていました。この患者さんの治療で一番難しいところはメタルの土台を外すことでしたが、問題なく置き換えることができました。
神経の処置が行われている歯は、歯自体の変色が起こります。加えて、メタルの土台が装着されていると、金属の成分による歯が染色されていることがあり、むし歯ではないのに黒くなっていることがあります。歯を不必要に切削する事がないように、低速で回転させたバーで慎重にむし歯になっているところだけを除去しました。若干黒いところは残していますが、低速で削られてこない十分に硬い部分だったことと、この部分を切削すると被せていく上で必要なフェルール(残余歯質)が確保しにくくなる事から、あえて切削は行っていない事を患者さんに説明し、同意頂きました。
処置後です。むかって右の二本の歯は切削量を最小限にすることと、発音時の違和感がないように口蓋側の歯質を削らないことに加えて、患者さんの咬合様式から、ラミネートベニアによる修復を行いました。
週一回、3ヶ月半程度ご通院頂きましたが、患者さんにはとても喜んで頂けたので、良かったです。