京都 四条烏丸の歯科医院 RIMO dental clinicの院長 小川智功です。
僕が日頃歯磨きに対して、どのような認識を持っていて実践しているかを書いてみたいと思います。
0. はじめに
1. 歯ブラシの選択について
2. 歯磨き粉の選択について
3. 僕個人の歯磨きについて
4. おわりに
今回は『1. 歯ブラシの選択について』お話します。
歯ブラシの選択は、ご自身の顎の大きさと歯の大きさ、頬粘膜や舌の可動範囲などと細かい基準は色々あります。しかしながら、ご自身が使いやすく、気に入った物が一番だと考えます。ですので、一意見として参考にして頂けると幸甚です。
① ヘッドが大きいものが良いか、小さいものが良いか
② 毛先は硬い物が良いか、柔らかいものが良いか
③ 電動歯ブラシが良いか、従来の歯ブラシが良いか
今回はこの3つに絞って、僕自身の見解を述べます。
まず①のヘッドについてですが、一般的には男性は大きいものを、女性は小さいものを推奨される事が多いです。
ヘッドが大きいものの特徴
◯ 清掃面積が広いので、短い時間でも広範囲の清掃が可能。
● 細かいところには清掃が行き届きにくい。
ヘッドが小さいものの特徴
◯ 細かいところに清掃が行き届きやすい。
● 清掃面積が狭いので、清掃に時間がかかる。
見て頂いて分かる様に、一長一短あります。ざくっと歯磨き用にヘッドの大きなものを、細かく歯磨き用にヘッドの小さなものをお使い頂けたら、より効果的な歯磨きができると考えます。
個体差がある上で、人それぞれの好みもあると思いますが、①のヘッドについての僕の考え方です。
『ヘッドが大きいものと小さいものを併用し、最大限の効果を期待する。』
次に②の毛先についてです。ブラッシング圧が強すぎると、歯が削れてしまい、歯と歯肉の境目にくさび状欠損ができることがあるため、軟らかい毛先を推奨することが多いかもしれません。
しかしながら、ブラッシング圧の問題は、毛先の当たる感覚のみでは解決できません。歯の汚れを取るのは毛先です。歯磨きは鏡の前で、毛の腹の部分ではなく、毛先が歯に当たっていることを確認しながら行う事が大切です。 僕は歯間部に毛先をしっかり入れて歯磨きしたいので普通〜硬めを選択しています。ブラッシング圧も然り、神経の処置をした歯は毛先が当たる感覚も神経のある歯とは違いますし、個人差があって当然だと考えています。
②の毛先について、僕の考え方です。
『毛先は自分の好みで選ぶ。その歯ブラシの毛先が歯に当たっていることを鏡の前で確認しながら歯磨きをする。』
最後に③の歯ブラシについてです。普通の歯ブラシと比較した時の電動歯ブラシの特徴は以下の通りです。
電動歯ブラシの特徴
◯ 少ない時間で効率よく歯磨きができる。
● 普通の歯ブラシよりも高価である。
● ブラッシング時の振動が最初は慣れない事がある。
僕自身、電動歯ブラシはフィリップ社製のソニッケアーを使っています。高価ではありますが、他社のものは力が強すぎたり、顎の大きい外国人向けだったりしました。
歯磨きは男性で言うところの髭剃りと一緒です。電動髭剃りも良いものは、よく剃れますし、カミソリ負けもしにくいです。なので、高価ではあってもソニッケアーを選択しています。
元々は僕は普通の歯ブラシで20分以上歯磨きしていました。子どもを授かり、歯磨きに20分以上も時間をかけるのが難しくなってきたところで、副院長の勧めでソニッケアーを使いました。僕の20分以上の歯磨きは、ソニッケアーの2分に完敗でした。。。翌晩まで歯面のツルツル感があるのは、普通の歯ブラシでは達成できない感覚です。
ただし、電動歯ブラシでは行き届きにくい箇所も実感します。グリップとヘッドが普通の歯ブラシよりも大きいからだと思います。僕は下顎大臼歯部の舌側と上顎第二大臼歯の遠心(奥側の面)がちゃんと磨けてないと嫌なのですが、その部分を普通の歯ブラシで磨いています。
③の歯ブラシについて、僕の考え方です。
『普通の歯ブラシと電動歯ブラシを併用すると、より高い効果が期待できる。』
僕自身、歯磨きには自信を持っていました。しかしながら、メーカーも自信を持って製品を出しています。未知のウイルスに対してもそうだと思いますが、複数の方法を併用するとその対応できる範囲が広がり、より高い効果を望めます。