京都 四条烏丸の歯科医院 RIMO dental clinicの院長 小川智功です。
前歯が外れたと患者さんがご来院されました。
問診によると、一番最初にかぶせたのは30年以上前とのことでした。その後、脱離と再装着をくり返し、だんだんと歯が自然挺出し、骨内の根の長さが短すぎることとなり、残念ながら保存不可能な状況になっていました。状況説明のため、治療計画書を提示しました。
患者さんは インプラント治療を選択しました。
僕は患者さんの治癒力を確認しながら、staged approachを行うことが多いです。抜歯即時埋入やソケットプリザベーションなどのsimultaneous approachでは、結果として粘膜の厚みの不足を補うため、結合組織移植(Connective Tissue Graft)を行ったり、術後の経過期間を長くとる事が必要になったり、治療後の経過で組織の目減りが起こったりすることがあります。結果として、手術の回数が変わらなくなったり、患者さんの身体的負担が増えたり、治療期間も変わらなくなる事もあります。
治療の確実性を最優先するのであれば、一つ一つを積み重ねていくことが一番の近道です。まずは抜歯を行い、自然治癒した歯肉の量を確認しました。
抜歯から2ヶ月後、骨組織再生療法を行いました。
骨組織再生療法から2ヶ月後、問題なく歯槽堤が回復できています。CT撮影し、シミュレーションを行い、手術計画書を作成しました。
患者さんに同意頂いたので、インプラント手術を行いました。
初診時からインプラント埋入後まで、レントゲンによる比較です。
シミュレーション通りにインプラントを埋入できました。
患者さんは8:50に来院され、局所麻酔、クリーニング後、9:10から手術開始、9:30には縫合終了しました。術中術後の資料の確認を患者さんと行い、9:40には医院をお出になられました。患者さんも喜んで下さったので、良かったです。
医療広告のガイドラインに基づき、治療概要を記載致します。
治療名:骨組織再生療法、インプラント手術
治療内容:抜歯して骨再生後、1本のインプラントを埋入。
治療に際してご理解頂いたこと:局所麻酔が必要です。骨再生処置、インプラント治療では外科処置が必要です。インプラントドリリング時、歯の切削に伴い、振動などの違和感があります。
治療後にご注意頂くこと:治癒は術後の患者さんの動向に依存する部分もあります。手術後2〜3時間は患部を良く冷やして頂いた方が腫れにくくなります。手術後当日は汗をかくような体を温める血行が良くなることは控えて、安静にして頂いた方が腫れにくくなります。2〜3日は腫れることがございます。
手術時間:骨再生手術約40分、インプラント1本埋入手術 約20分
費用:骨再処置、診断料、手術基本料、1本インプラント埋入手術(印象、上部構造等は含んでおりません) 約35万円