京都 四条烏丸の歯科医院 RIMO dental clinicの院長 小川智功です。
年始は1/4(水)9時からの診療となります。
2022年を振り返ると、コロナ禍から脱却したとは言えず、飛び交う報道でご通院に不安を感じた方もいらっしゃったと思います。しかし、コロナ禍も3年経つと色々と対応ができるようになりセーフティゾーンも増え、娯楽や観光、旅行など、患者さんからお話を聞くと、元の生活に戻れることを期待できる一年のように感じました。
開院してから2022年末までに、インフルエンザ等のウイルス疾患に罹患してスタッフが欠勤することや、僕自身が罹患することで休院することはありませんでした。ご来院された患者さんが次々とコロナに感染し、キャンセルが相次ぐといったクラスターと思しきことも起こったことがありません。開院してから今までの清潔観念から、何かを一新したことはございません。開院して11年以上経過しましたが、スタッフに新たに付け加えて清掃の指示が必要になったことはありません。
早く収束してほしいコロナ禍ではありますが、当院の清潔観念、感染予防対策が開院当初から徹底されていることが、客観的に分かったことは収穫だったと考えています。
「歯科医院では削った切削片が漂い、感染源となっている」との報道もありました。全国の歯科医院で、注水無しで歯を切削することが絶対になく、空気よりも軽い歯科材料、歯を含めた周囲組織はありません。なので、切削片は空気より重いのに漂っている訳がありません。ご不安に思われた方はご安心下さい。
「無症状でも陽性のことがあるって聞いて。先生やスタッフさんにうつしたら悪いから。行ったら悪いと思い、行けませんでした。」というお声もよく耳にしました。自主的に通院をお控えになった方で、むし歯が進行したり、歯肉が腫れたりと口腔内状況が悪化した方が増えたことに、僕もスタッフも心が強く痛みました。気になった時にご来院頂けていたら、少ない回数で治療できた症状が、悪化したことで通院期間や通院回数が多く必要になってしまったからです。
学校で地震が起きたら、先生は生徒の安全をまず確保します。公共交通機関で事故が起きたら、操縦者は乗客の安全をまず確保します。火事が起きて一番に逃げる消防士さんはいませんし、事件が起きて一番に逃げるおまわりさんはいません。
感染の最前線に立っているのは、今に始まったことではありません。このような事態のために、医療従事者は必要とされ存在すると僕は考えています。
僕は歯科医師業を天職だと思っていますし、使命感を持って臨床に臨んでいます。ですが、従業員に対しては違います。従業員をブラックな環境で働かせることを僕は望んでいません。業務上仕方ない部分がありますが、医療従事者としての責任感や使命感を煽り、従業員からやり甲斐や労働力、時間を搾取することは僕は絶対に行いません。
「医療従事者に感謝を」とは言いますが、僕は従業員に対して感謝を言葉ではなく形にできる立場です。なので、コロナ禍の2年半で8回の昇給を行いました。2022年の冬季賞与は、2021年から比べて30〜35%増やして支給しました。
僕は従業員の福利厚生や生活を守りつつ、患者さんへの感染予防、感染対策を行っています。もし僕達が感染することになったとしても、患者さんからの感染を疑うことは絶対にございません。僕達が就業している時間は週に40〜44時間、1週間の7日のうち2日に満たない時間です。その上で、その間マスクとゴーグルを着用しつつ、感染対策の中で過ごしています。その他の5日間、マスクやゴーグルなしで過ごしているプライベートな時間で感染したと考える方が普通だと思うからです。
社会の中で生きていくには人と関わりなく生きていくのは不可能です。患者さんのことを、自分以外の人のことを、感染源としてしか見れなくなったら、医療従事者としても人間としても、非常に残念なことだと、僕は考えています。
当院に従事する僕とスタッフは、お口のことでお困りの患者さんがいる中で、「自分よりも患者さんが感染しないように、自分が患者さんに感染させないように」医院の感染予防を行っていますし、「何よりも自分が感染したくないから」と、保身を最優先することは絶対にございませんことを、誓ってお約束致します。
熱く語ってしまって申し訳ございません。「ひとりごと」ですので、何卒ご容赦下さい。
ご自身の歯の健康を守るためにご通院下さったたくさんの患者さんに、2022年も今までも尽力させて頂きました。
2023年も、自身ができることを一生懸命に取り組み、目の前の患者さんに喜んで頂けるよう医院一丸となって研鑽して参ります。